心筋シンチの検査翌日から背中の痛みが増す。
4月16日土曜日。父は一人大学病院の救急を受診。検査後に異常を感じたら時の電話番号が記載してあった。そのおかげかすぐにつながり、受診となる。
しかし、心筋シンチの検査でも異常はないと、来週以降に予約していた診察で教えてもらうはずの結果をこの日に教えてもらった。
父は安心して仕事に戻った。やはり神経痛なのだろう、と。
でも私はずっと疑問に思っていた、どうしてC Tを撮ってくれないんだろう。身体に何か違和感や痛みを訴えたら、すぐにC Tを撮るものじゃないの?父も世代のせいか強く言えない、医師に従うばかりで自分の意志を伝えられない。
だが、翌日日曜日の朝、倒れ込むほどの激痛。
私も付き添うと申し出る。再び検査後に異常を感じた場合の電話番号にかけ、指定された時間に受診。救急車で運び込まれたら通されるような通用口から警備員に誘導され、救急の診察室に通される。
そこでは横柄な若い女医師が車椅子の患者を冷たい口調で呼び出しをしていたりと、すでに気分は悪く、信頼のかけらも消え失せていた。
しかし父が呼ばれた診察室では、別の若い女性医師とベテランの男性医師、どうやら若い女性の医師は研修医のようだった。最初に採血していた父の血液検査の結果を見ながら、異常はないか真剣に探っていた。
ベテラン医師は、父が訴える背中の痛みに対して、すぐにC Tを撮るように指示。やっとだ……ここでC Tを撮ろうと言わなければ、私が強く願い出ると心に決めていた。
しかし……
そこで、消化器内科の専門医だという若い医師に変わった。
「内臓は綺麗ですね。異常はありません」
父と私はほっとしたのもつかの間、じゃあ一体この痛みは何なの?
父は大丈夫と言われたせいか、
「やはり神経痛なんですよね」
いつの間にかベテラン医師はいなくなっていた。勤務交代の時間だったのか。
「C Tは放射線科の医師がもう一度チェックして、二日後に診察しますね」
ずいぶん軽い印象の医師だった。自分は専門医だから診断に間違いはない、という心の声が大音量で聞こえた。
結果、誤診だった。
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